【新卒】報連相について

【新卒】報連相について

 
 
このエントリーをはてなブックマークに追加      
さて、私のブログでも何度か話題には上がっている報連相。
新卒の皆さんだとしても、耳にタコができるくらい聞いていると思います。

しかし、それだけ重要で、かつ、出来ていないものが報連相なのです。
 
「できたこと報告すればいいんだろ?」「ちゃんと、わからないこと相談持ち掛ければいいんだろ?」と考えている人がいると思います。
 
まぁその通りです。
 
ですが、伝えている内容がよくなかったり、数が足りなかったりするのです。
そんな、耳にタコができるほど重要な報連相について記載してい見ます。
 

報連相とは

分かっている方も多いと思いますが、報連相について軽く説明いたします。

報連相とは、「報告」「連絡」「相談」の頭の文字をとったもので、コミュニケーション(対話)の重要な3つのものを表したものです。
それぞれで説明すると
  • 報告:やる。やっている。やった。できた。できなかった。などの仕事の状況、結果を伝達する事
  • 連絡:業務などの決定事項を伝達する事
  • 相談:仕事・業務における質問、アドバイスを聞く事
となります。
 
基本的には上記なのですが、まずここに出てこない部分で一番重要なところとして
 
「報告・連絡・相談は聞きだされるものではなく、自ら行うもの」
 
という点をいつでも持っておいていただきたいです。
上司や先輩から、なんか実装で悩んでる?問題ない?とか、この作業終わった?始めた?とか聞きだされることは恥であると思っていただきたい。
 
プロジェクトについては、メンバ一丸となって、協力し合って作業するモノなので、「迷惑をかけたくないから【声をかけない】」とか「空気悪くなるから【意見しない】」とかいう人もいますが、逆に迷惑です。
率先して声をかけ、意見していきましょう。
 

報告


 どんな人でも報告をすることが一番多くなると思います。
 
報告の重要なことは「過不足なく」「簡潔に」「分かりやすく」 です。
報告は過不足と分かりづらさがあると、一方的な伝達でよいにもかかわらず、数度の聞き直しなどが発生するため、上記部分が重要となります。
 
報告について、少し勘違いしている人がいるのですが、『「やったこと」 について伝えることだけが報告である』と勘違いしている人がいます。
前述していますが、始めること、今やっていること、やり終わったことが報告になります。
よく報告漏れるのが「始めること」です。
「これからxxxを始めます」という報告もとても重要なことです。
 
次に勘違いしている人がいるもので、『報告は会議で行うもの』と 勘違いしている人がいます。
報連相すべてに言えることですが、随時行うものになります。
どうしてもできない理由がある場合のみ会議で行ってください。
 

連絡


こちらは、決定事項の通知なので、開発メンバとしてはあまりやることはないのかなと思います。
顧客などから言われたことの連携や、休みの連携などがそれにあたります。 

連絡の重要なことは「正確な情報を」「簡潔」「迅速に」 です。
連絡は基本決定事項なので、正確で、かつ、決まったことは迅速に伝える必要があります。
 
言わなくていいやという感覚が強いのだと思いますが、連絡については、漏れが多いように思います。
あとは、リーダが回ってなくて言い忘れている場合ですね。
そういう場合は、気づいているのであれば、気を利かせて、こういうのがありましたと言ってあげたほうが良いです。
もし、それを邪険にするリーダはクソです

報告と、連絡については、プロジェクト(リーダ)によって、ほしい粒度が違うので、最初は全部言うくらいがよいです。そのうえで、これはいらないなど、精査していけばよいと考えます。
 

相談


報告と同様、多くの相談を行うことになると思います。
 
相談の重要なことは「正確な現状」「目指しているもの」「現状までのプロセス」 です。
なお、相談については、事実だけを言うのではなく、自分がやったこと、自分の意見を言うことが必要です。

また、相談したときに、相談相手から質問が来る場合は、こちら側の情報が足りていない(相談の仕方が悪い)ということを意識してください。

例えば、「AとBが同じことをしているのにCが決まっていない」場合
「Cはどうしますか?」というだけでは、相談されている側の判断が付きにくい

「AとBが同じことをしているため、Cも同じことをするべきだと思いますが、いかがしますか?」など、今の状態を正確にいい、自分の意見を伝えるように相談をしてください。
 
 
開発者として、「だろう開発」は最もしてはいけないことです。
自分で曖昧な箇所に関して、「こうであろう」と思い込んではいけません
 
曖昧だな、決まってないなと思った個所に関しては必ず聞いてください。
何も聞いていないにもかかわらず、自分の勝手な想像で思い込み、何もしない、もしくは、実施してしまうことは後戻りや、スケジュール遅延の原因となり、それは、「アナタのせい」になります。
 

なぜかうまくいかない報連相 

上記でも少し書きましたが、報連相についてはうまくいってないことが多いです。
特に新卒の方は今までない経験だと思うので、難しいと思います。 

では、なぜうまくいかないのか、それは「分かりづらい」もしくは「足りない」だけです

分かりづらい報連相


 「整理ができてない報告」「言い訳が先の報告」をしていませんか? 
話している際に横道にそれたり、最終的にどうなったかが分からなくなっているような報告や、Yes/Noでまず答えてほしいのに、言い訳や先のことを言い始める報告のことです。
 
以前の記事にも書きましたが、報告として
 
月曜にやってたことが、木曜日終わったんですけど、
あっ、それは先輩から頼まれてたテストで、
水曜日完了予定だったのが、テストでNGが出て、、、
NGっていうのはxxxなんですけど、先輩に聞いて、
木曜にテスト結果を出しました。
 
という風に報告した場合、わかりづらくなってしまいます。
これは、口頭の場合よく起こることなのですが、自分の中で
整理できてないために起こることです。
 
なので、報告する場合は箇条書きなどで整理しましょう。
 
次に、報告として「ここって問題なの?」という質問に対し、
「直します」という報告や、「ここは以前、先輩に聞いていて・・・」という報告など、
「問題なの?」という質問についてはまず「Yes/No」で答えるべきにもかかわらず、焦ってしまうor脳内で答えてしまっているせいで、「Yes/No」を言わずに違うことを言い始めてしまうと、報告としてはとても分かりづらいです。

まずは、結果から入りましょう。
 

足りない報連相

 報連相自体が足りないものは論外として、
例えば報告として、「不具合がありました」「xxxを確認しました」「xxx、終わりました」と書いていませんか?
これは、たいてい本来ほしかった内容ではありません
 
例えば、ユーザ管理画面の実装が終わったとして、「ユーザ管理画面の実装終わりました」と報告したとしましょう。

では、「動作確認はできているのか」「GitにPushされているのか」「レビューはされているのか」「すべて終わったのか、一部が終わったのか」などなど
気になる点はいくらでもあります。

なので、その時の目的に沿った内容を伝える必要があるわけです

 
また、相手が知らないこと伝えていなかったりしませんか?
相手はエスパーではありません。 
ユーザ管理画面について相手が知らない場合に「ユーザ管理画面のxxxなんですけどー」という相談を持ち掛けても、相手は「まず、何のこと?」から始まってしまいます。
 
上記のようなことが起こらないように、不足のない報告をすべきということです。
 

伝わりやすい報連相:「目的」「相手」「事柄」


 では、伝わりやすい報連相にはどうすればいいか、それは「目的」「相手」「事柄」を考慮すればよいです。
 

 目的を意識する

目的を意識するとは、報連相という行動の意味を考えることです。
何のために伝えるのかを伝える前に一度考えてみましょう。
  • 自分がやっていることはなぜ必要か
  • 事象を伝えるだけでいいのか
  • 結果に伴った内容を伝える必要があるか
  • 自分の意見は必要なものであるか
  • 何をしたいのか
上記のような目的を明確にすることで、基本情報で不足する内容がグッと下がります
 

 相手の立場にたつ

 相手とは伝える相手のことです。相手の立場にたち以下を考えてみましょう。
  • 相手の立場は何か(上司、先輩、同僚など)
  • 相手は自分の作業を知っているか
  • 相手の知識はどれくらいか
  • 相手の環境はどうなっているか
 上記のように相手の立場にたつことで、追加情報やアドバイスが必要かなど、付加情報などの不足内容が下がります
 

事柄を整理する

「目的」「相手」を考慮することで、不足情報をなくした後は、伝える事柄を整理します。

基本的には箇条書きで整理するのがいいでしょう。
この時のポイントは「箇条書きで文書にしない」「付加情報はなるべくつけない」ことです。

次に、結果から始まり、理由を後から言えるように整理しましょう。
結果だけでも相手は不安になります。
理由から始まると相手は理解しづらくなります。
理由だけだと、どうなったか分かりません。
なので「結果」⇒「理由」が必要になります。
 
また、登場人物と事象については明確にし、自分の意見と事象を混同することは避けましょう。

具体例

報告例:リーダから頼まれた結合テストの実施が完了した

悪い報告例

ITが完了しました。結果は「○○」にコミットしています。
 

良い報告例

● 整理
目的:テストを実施し、当該テストに合格すること
相手:リーダ
報告に必要な事柄
・ 報告したいことは何か?
  ⇒ テストが完了したこと
・ 関連して報告することはあるか
 ⇒ 何のテストが完了したか
 ⇒ テストの結果がどこにあるか
 ⇒ テストは何件実施したか
 ⇒ テストはOKは何件、NGは何件あったか
 ⇒ NGはどのようなものか
  - バグか、テスト仕様書の間違えか
 ⇒ テストが合格したか
・ 今後の予定があるか
 ⇒ 不合格の場合、再実施など、他の予定があるか
  - またその予定は、どのように終わらせるか
 
● 報告
ITが完了しました。結果は「○○」にコミットしています。

テスト総数 100件
OK: 89件
NG: 11件

NGの2件はCDバグです。
CDバグは1件で、バグの詳細はチケット「#○○」に記述しています。

CDバグについては、横展開後に修正する予定です。
修正は明日には、完了する見込みです。

他のNG 9件についてはテスト仕様書の不具合です。
テスト仕様書はすでに修正済です。
 

連絡例:客先から受けた「スケジュールの短縮通知」について

悪い報告例

スケジュールが、不況の影響とかで短縮されました。
 

良い報告例

● 整理
目的:スケジュールが変更になったことを伝え、それが問題ないか
相手:メンバ
連絡に必要な事柄
・ 客先からの通知であること
・ スケジュールに変更があったこと
・ スケジュールが短縮すること
・ 自分の見解や曖昧なことを入れないこと
・ 不安にさせるような余計なことは言わないこと
・ 連絡に対して、相談したいことなどがあれば追加する
 
● 連絡
客先からスケジュール変更の通知が来ました。
スケジュールが○日から○日に短縮となります。

スケジュールが変わりましたので、間に合うかなど一度、
集まって相談したいです。
明日の○時にMTGさせてください。
 

相談例:製品A,B,Cのなかで、Cのみテスト方法が決まっていないことに気づいた

悪い報告例

製品Cのテスト方法はどうしますか?
 

良い報告例

● 整理
目的:製品A, Bのテスト方法が決まっているにも関わらず、Cが決まっていないことに気付いたため相談する
相手:リーダ
相談に必要な事柄
・ 相談事項はなにか
 ⇒ Cのテスト方法はどうするのか?
・ 現状がどうであるか
 ⇒ A, Bのみテスト方法が決まっている
・ 自分はどう思っているか
 ⇒ Cのテスト方法も、A, Bに合わせればよいのではないか
 ⇒ メリットデメリットについて
 
● 相談
製品Cのテスト方法について相談があります。

製品A, Bのテスト方法が「○○」であるのに対し、
Cのテスト方法が決定していません。

製品A, Bのテスト方法と同じで良いと思いますが、いかがでしょうか?
 
同じにするメリットは「○○」で、デメリットは「○○」です。

まとめ

いかがだったでしょうか

報連相については、本当に重要なのですが、この業界ではどうしても、「技術」のほうに重きを置いてしまっている人が多く、目をそらされがちのモノです。
 
そして、どうしても下手な人が多いものになります。
 
報連相は勉強する必要はあまりないのですが、日々努力が必要なものだと考えています。
何故なら、報連相は相手の時間を貰っているものです。
報連相が円滑に進めば、余計なものが減るわけです。
そこを見ずに、自分勝手な人は必要ありません。
 
 
このエントリーをはてなブックマークに追加      

コメント